ID : 5290
公開日 : 2007年 11月 7日
タイトル
間伐材割りばし使用10年、国内林保護に効果…大学 生協
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20071108ur01.htm
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元urltop:
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写真:
 
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 大学生協が、国産間伐材からできた割りばしの使用を進める活動を始めて10年目に入った。学生に、森林問題について考えさせる環境教育になっていると専門家も話す。
 全国大学生活協同組合連合会(大学生協連、東京)が国産間伐材割りばしを一括購入して、大学食堂での使用をはじめたのは1998年9月。
 間伐材の供給者である徳島県山城町(現・三好市)の森林組合との連絡調整などを行うNPO法人「樹恩(じゅおん)ネットワーク」(東京)も、生協関係者によって同年4月に設立されている。
 同ネットの活動によって、間伐材割りばしの使用は年々増え、昨年度は、全国59大学生協の食堂172店で、計約950万膳(ぜん)が使われた。
 大学生協連・環境活動推進委員会委員で東京農工大学准教授の佐藤敬一さん(環境資源科学)は今年10月、この10年間の取り組みを「割り箸(ばし)が地域と地球を救う」(創森社)にまとめた。「身近な所にある割りば しは、環境教育の教材に適している」と話す。
 国産間伐材割りばしの価格は1膳2~3円で、中国産割りばしの2倍以上。だが、間伐材割りばしを使うことには様々な意義があると佐藤さんはいう。
 まず、日本の森林を守ることにつながる。
 採算が合わないため間伐が行われず、荒れたまま放置されている森林は多い。間伐材が割りばしなどとして売れるようになれば、間伐が進み、森林が適切に管理されるというわけだ。
 また、塗りばしを洗って繰り返し使う場合と比べて、食堂の排水が少なくなる。使用済みの割りばしは、砕いてから板状に接着して、家具材などにリサイクルできる。
 森林組合と協力して、割りばしの選別や袋詰めなどの作業に当たっている障害者の社会参加にも役立つ。大学生協連では2004年度から、埼玉県の障害者施設が製造した間伐材割りばしも購入している。
 同ネットでは、こうした意義を、食堂内に掲示したり、チラシを配布したりして、学生に伝えている。
 さらに、学生に間伐などを体験させる森林環境教育プログラム「森林(もり)の楽校(がっこう)」も、全国11か所で開催している。昨年度は、564人が参加し、うち3分の1は大学生。「間伐していない森がこんなに暗い とは」などの驚きの声が上がったという。
 「割りばしを通して、学生の間で森林保護への関心が高まってきたと思う」と同ネット事務局長の鹿住(かすみ)貴之さんは話す。(