ID : 5507
公開日 : 2007年 11月26日
タイトル
森林づくり県民税の導入 県民との合意どう形成
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新聞名
長野日報
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元URL.
http://www.nagano-np.co.jp/modules/news/article.php?storyid=9034
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元urltop:
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写真:
 
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県内の森林整備の財源確保策として、県が来年度導入の方針を示した「森林づくり県民税」。多面的な機能を有する森林を県民全体で守っていくべきとして個人・法人県民税への上乗せを計画しているが、県 民からは理念に対する一定の理解が示される一方、増税に頼る姿勢や使途、導入時期などについての反発や疑問も少なくない。事業や税のあり方について、県民との合意をどう形成していくか。来月6日に開会する県議 会12月定例会での議論が注目される。
 「案が示されてから1カ月余での条例制定では時間が足りない。県民への説明が不十分だ」「増税感が強い中での導入はいかがか」―。
 20日、県と県議会正副議長、各会派代表者で開いた懇談会。これまで表立った反対意見のなかった県議会側から、導入時期や県民への説明、関心の高まりを懸念する意見が相次いだ。共産党県議団は翌21日、新税 導入に反対する声明を発表した。
 県は、1960年代を中心に植林された県内の森林の多くは間伐時期を迎え集中的な整備が必要であり、事業推進のためには新たな財源確保が必要との立場。増税は個人税が年額500円、法人税は均等割の5%をそ れぞれ県民税に上乗せし、総額約6億8000万円を見込んでいる。新税に加え、県内外に寄付を募ることも決めた。
 これに対し、共産党県議団の石坂千穂団長は事業への理解を示す一方、県予算全体の0.1%に満たない事業費を増税で確保する手法に「無駄遣いをやめれば捻出(ねんしゅつ)できる。足りなければ増税という発想 はあまりに安易」と批判する。
 さらに懸念の声が大きいのが、来年4月からとする導入時期だ。新税の議論が本格化したのは、村井仁知事が「県森林づくりの費用負担を考える懇話会」を設置した6月以降。同懇話会は4回の会合を経て、税額の根拠 などを詰め切れないまま、5カ月後の11月に新税導入を提言した。県はこれを受け、来月の県議会12月定例会での条例制定を目指している。
 「県民との議論を十分に重ねたとは言えず、性急との印象はぬぐい切れない。県民の増税感も強い。重要な事業だけに、手法でつまずくのは避けたい」。保守系の県議からも、慎重な対応を求める声が聞かれる。
 22日の知事会見。村井知事は「緑の山を次世代につなぐことを考えた時に、一歩でも前へ出ることが大事であり、先送りできない話。何とかご理解を頂戴できないかという思いが切実だ」と述べ、改めて新税の来年度 導入に強い意欲を示すとともに、重ねて理解を求めた。