ID : 5912
公開日 : 2007年 12月29日
タイトル
森林へ向かう炭素市場
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新聞名
JanJan
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元URL.
http://www.news.janjan.jp/world/0712/0712288072/1.php
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元urltop:
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写真:
 
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炭素が今世紀の新たな資産として、先進国および途上国間で取引されることになる。バリで開催された気候変動に関する世界会議では、気候変動の原因とされる二酸化炭素をめぐり、森林部門に根差した、 利益をもたらす市場の創出が話し合われた。
 12月3~14日に開かれた気候変動枠組条約第13回締約国会議(COP13)では、新市場に賛成する声が多数を占めた。中でも世界銀行は、先進国からの資金による熱帯林の保護を目的とする、森林炭素バートナー シップ基金(FCPF)を提唱した。
 この基金により、森林破壊を阻止するプログラムに先進国が資金を提供することで温室効果ガスの排出を削減する。このような炭素排出権という考え方は京都議定書で生まれ、2006年には炭素市場は300億ドル規 模になると見込まれた。こうした投資によりもっとも恩恵を得てきたのは中国である。
 けれどもバリ会議の参加者全員が自由市場のメカニズムによって途上国の熱帯林が保護されると考えているわけではない。炭素排出権の取引は温暖化ガスの排出を認めており、環境保護団体の多くがこの市場メカニ ズムでは排出は減らないと考えている。先進国自体が排出を減らさなければ温室効果ガスは減らないのだ。さらに先住民社会など熱帯林に依存して生活する人々への影響も懸念されている。
 見解の相違はありながら、時間は迫っている。2012年末までの5年間に富裕国は温室効果ガスを1990年レベルから5.2%削減しなければならない。新年には先進国およびその企業が炭素市場での取引を始める。
 炭素排出権が排出ガス削減の不足分を補うというメカニズムに対して、途上国でも疑問が起きている。排出権の価格には先進国と途上国で大きな差がある。炭素市場のメカニズムが悪用されてはならない。バリ気候会 議で話し合われた炭素市場について報告する。(原文へ)
翻訳/サマリー=加藤律子(Diplomatt)/IPS Japan浅霧勝浩
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