ID : 1154
公開日 : 2006年 6月10日
タイトル
スギ花粉対策で朗報 横田町の国有林に発生抑制品種を植栽
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新聞名
東海新報
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元URL.
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws1540
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元urltop:
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写真:
 
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春の辛い悩みに朗報――。大船渡市盛町にある東北森林管理局・三陸中部森林管理署(福本嗣久署長)が“スギ花粉対策”に乗り出している。陸前高田市横田町内の国有林に、花粉の少ないスギ苗「上閉伊1 4号」をこのほど植栽。林野庁が進めている「スギ花粉発生抑制対策推進方針」の趣旨を踏まえ、気仙地区で初めて植栽した。西日本での植栽は多いが北日本での報告例は少なく「県内、東北でも初めてでは」と同管理署 。今後も民家に近い場所から植栽していくことにしている。
 林野庁は今年、「森林・林業面からの花粉症対策」と題する小冊子を発行。豊かな森林の育成と花粉発生源対策の両立をネライに▽花粉量の予測・観測▽発生源対策▽原因究明と予防・治療―の項目別に、関係省庁と 協力したさまざまな取り組みを進めている。
 同監督署が「できることから始めよう」として取り組んだのが、花粉の発生を抑制する目的で林野庁が重点とする「発生源対策」。無花粉スギ品種の開発のほか、すでに育成されている花粉の少ないスギ品種の苗木を、 都市部周辺や民家近くから植栽していこうというもの。
 「上閉伊14号」は県が花粉対策のために国の補助を受けて平成六年から雄花の着花率の低い品種を探していた中の一つ。雄花の着花量が従来の三分の一程度。寒さに強く材の強度も高い。材質的にも優れている。県 林業技術センターにも採穂木があり、生産業者に多く苗木配布できるのがポイント。
 植栽したのは、横田町内の国有林○・○五ヘクタール、本数は百五十本。五月十九日に業者や関係者ら十三人で作業が行われた。
 本県の森林面積は本州でトップ、スギ人工林面積も本州で二番目と高い。同管理署が管轄する気仙地区もスギ人工林は多い。かなり長期的視野での活動となるが、福本署長や工藤圭一業務課長は「来年度から供給さ れる苗木が増えれば、それに応じて植栽する本数も増やしていく予定」と意欲をみせる。
 さらに、「上閉伊14号」より着花率が低い品種「岩手県11号」が来年度から多く配布できる見込みで、「『岩手県11号』の植栽も増やしたい」「全国で年間六十万本を目標に植栽を行っていきたい」と話す。
 福本署長自身も花粉症に悩まされ続けてきた一人。決意の表情で「毎年春のあの辛さは…なんとも。花粉症の人を悩ませるスギ花粉を少なくしようと思い取り組んでいます」と効果に期待している。