ID : 1617
公開日 : 2006年 9月10日
タイトル
NPO「奥矢作森林塾」理事長・大島光利さん
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/00/gif/20060912/lcl_____gif_____014.shtml
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元urltop:
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写真:
 
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消防職員だった2000年秋。恵南豪雨の復旧作業で、故郷の串原村(現恵那市串原)のシンボル・奥矢作湖が流木で埋め尽くされた光景に青ざめた。「ふるさとの森がこれほどもろかったとは…」。05年春に退職すると周りに協力を呼びかけ、今年4月、森を再生する民間非営利団体(NPO)を設立した。 矢作川上流では戦後、他地域と同様にスギ、ヒノキの植林が進められた。農業や養蚕が主産業だったこの地域も林業が盛んになり、一時は住民の生活を大いに潤したが、外国材の移入で衰退すると森の手入れが不十分になり、短時間の豪雨で大規模な破壊につながった。
 「奥矢作湖をつくるダムは年々、土砂の堆積(たいせき)で調整機能が低下している。また豪雨があれば、今度は下流の愛知県の人たちにも迷惑を掛ける」。危機感を訴えると、森林組合のメンバーや、市町村合併で公職を退いた住民ら十数人が賛同した。
 NPOが目指すのは、できるだけ広範囲での森の間伐。それを継続するため、国土交通省の協力も得て、間伐材を再活用するための炭焼き小屋を湖畔に完成させた。
 近く法人格の認証も受ける予定で、来春までにさらに会員を集めて本格的な活動を始める。「荒れた森を元に戻すには100年以上かかる。私が生きているうちに結果が出るか分からないが、今始めないと間に合わないから」。真っ黒に日焼けした顔を引き締める。