ID : 14786
公開日 : 2010年 1月26日
タイトル
魚に優しい森林を整備
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新聞名
岐阜新聞
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元URL.
http://www.gifu-np.co.jp/tokusyu/2010/gifu_kairyu/2/gifu_kairyu2_7.shtml
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元urltop:
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写真:
 
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「緑いっぱいに見えても間伐されていなくて下草も生えず、雨が降ると表土が流れてしまうような山が多い。こうした山は、生き物に必要なフルボ酸鉄があまり形成されない」 松永勝彦四日市大学教授は、海の砂漠化も森からの腐植物質の不足が原因と究明した。
 「今は河川流量が減って汽水域の範囲が狭まったため、磯が石灰のような白い藻に覆われる。この藻が分泌する謎の物質が、ほかの藻や海辺の生物が付くのを妨げている。海岸の道路に側溝ができ、沢水が直接入らなくなった日本海沿岸でこうした磯焼けが目立つ」
 養分に乏しい外洋水のような海水に、森からの腐植物質が川や沢から来ることで魚などが育つ。海の幸は、まさに森の恵みなのだ。
 古来、漁民は海際の森を「魚つき林」として大切にした。今も、森林法に基づく魚つき保安林は5万8千ヘクタールある。森林が土砂流出を防ぎ、魚に休み場や餌を提供するといった理由からだが、より密接な森との関係が科学的に明らかにされてきたことで近年は指定が増える傾向。海だけでなく、河川上流にも目が向き始めた。
 内陸県の埼玉県は2002年、魚道整備と併せてヤマメ、イワナなど渓流魚釣りで知られる中津川源流域の県有林35ヘクタールをこれに指定した。
 県内では、07年度全国清流利き鮎会で日本一の「馬瀬川の鮎」で知られる下呂市馬瀬地域が03年、森林の26%に上る約2300ヘクタールを渓流魚付き保全林に指定、周縁国有林を管理する岐阜森林管理署とも連携して森林の整備促進に取り組む。
 馬瀬川沿いに10集落が連なり、「日本で最も美しい村」連合にも加盟する同地域では、「森が川を育て、村をはぐくむ」を合言葉に自然と共生する村づくりが進められてきた。当時の馬瀬村助役、小池永司さん(66)は「魚のために森が大事、それを具現化した