ID : 14843
公開日 : 2010年 1月28日
タイトル
環境税:再造林放棄地の対策に 県、税収見込み16億円 /宮城
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20100129ddlk04010168000c.html
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元urltop:
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写真:
 
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森林整備に3~4割 伐採後も植林がされず荒れたままになっている「再造林放棄地」について、県は11年度の導入を目指す「みやぎ環境・エネルギー税」(仮称)を財源とした対策を検討している。放棄地は、植林面積が広い九州や東北地方で特に多い傾向がある。県内では08年に民間による再造林の補助事業が全国で初めて創設されるなど森林整備への意識は高いが、さらに実効性のある仕組み作りが求められている。【伊藤絵理子】
 県は環境・エネルギー税について11年4月から5年間、個人に年間1200円、企業に2000円~8万円を課税するとしており、約16億円の税収を見込んでいる。使途として、事業の柱に掲げる(1)二酸化炭素吸収源としての森林整備(2)二酸化炭素排出削減に向けたクリーンエネルギー利用推進--に財源の3~4割を、(3)自然環境の確保(4)人と自然の交流促進--に1~2割を充てる考えだ。このうち森林整備については▽再造林放棄地の解消▽二酸化炭素吸収率が高い10~15年の成長期の森林整備--などを重点的に行う方向で検討している。
 「再造林放棄地」は、伐採跡地が植林されずに3年以上放棄された場所。木材価格下落による経営意欲の低下や、高齢化による人出不足などが原因だ。広葉樹が自然に生える例もあるが、土砂の流出など、森林機能の低下が懸念されている。
 県林業振興課によると、09年3月末現在、県内民有林の放棄地は110ヘクタール。03年3月末現在の238ヘクタールに比べ減少傾向にあるが、割合としては伐採跡地500ヘクタール(09年3月末)の2割超に及ぶ。
 行政の支援策としては、国や県による「造林補助事業」がある。これに加え08年2月には「みやぎ森林(もり)づくり助成事業」を開始。木材生産者と合板製造会社3社が負担金を拠出し、森林所有者に1ヘクタール当たり10万円を上限に補助する仕組みだ。民間で補助金を負担するのは全国初。林業の経営環境悪化を補うには少額で、森林所有者の負担は依然重かった。県が環境・エネルギー税を財源に取り組みを強化すれば所有者の経営意欲低下に歯止めがかかる可能性がある。
 森林整備については国も環境税導入を検討しており、村井嘉浩知事は25日の定例会見で「(国との重複を避けるため)あまり使い道を限定しない」と発言。環境政策課の後藤康宏課長は具体的な内容について「国の動きに合わせ来年度1年間をかけて調整する」としたうえで、「環境面で大きな役割を担う林業が産業として持続できる手を打ちたい」と語る。