ID : 15069
公開日 : 2010年 2月19日
タイトル
王子博物館が来月閉館 「国産材研究に区切り」 栗山
.
新聞名
北海道新聞
.
元URL.
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki/216237.html
.
元urltop:
.
写真:
 
.
町内湯地の王子製紙森林博物館(幸田秀穂館長)が3月末に閉館することが17日、わかった。1956年に国内初の樹木育種改良の専門研究機関として開設され、1日に5センチも伸びるスーパーツリー「北海ポプラ」などの新品種を開発し大きな足跡を残した同博物館は、半世紀の歴史に幕を下ろすこととなった。(小華和靖)
 王子製紙(東京)によると、博物館はスタッフ4人で、建物は3月末で閉鎖し、残務整理後は無人となる。後背地の約27ヘクタールの森林は「管理上、一般町民の立ち入りはできなくなる」(幸田館長)見込み。この森林は栗山を代表する自然スポットで、町民の憩いの森として親しまれてきただけに、今後波紋が広がりそうだ。
 閉館理由について同社は、製紙に使う木材は安価な海外産が中心で、植林事業も海外に力を入れており、「森林博物館での国産材研究や市民向けの情報発信活動は一定の役目を終えた」としている。
 森林博物館は、54年9月の洞爺丸台風で道内の森林が壊滅的な打撃を受けたことから、早く大きく成長する木をつくる目的で56年3月、林木育種研究所として発足した。
 現在はマツやポプラ、スギなど二百数十種、1万3千本以上が植栽されており、優秀な樹木の遺伝子の保存や北海道と同緯度の海外木との交雑試験が数多く行われてきた。誕生したポプラ7種が新品種登録されている。
 61年5月26日には昭和天皇、皇后両陛下が視察。また、富良野の東大北海道演習林と長年、共同研究を重ね、「どろ亀さん」の愛称で親しまれた演習林長の故高橋延清さんがたびたび来場した。
 王子製紙は閉館後、研究部門を三重県亀山市の施設に集約するほか、後背地の森林については「まだ何も決まっていない」としている。また町は「正式に閉館連絡はない」(椿原紀昭町長)とし、同社などの対応を見守っている。