ID : 15100
公開日 : 2010年 2月23日
タイトル
県・県森連、北部県産材センター設置へ
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新聞名
朝日新聞
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元URL.
http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000001002220003
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元urltop:
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写真:
  イラストが説明として掲載されていました
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県と県森林組合連合会(県森連)は、木材を品質にかかわらず一括して買い取り、合板やバイオマス発電の燃料に利用する「北部県産材センター」を設置することになった。細かったり曲がったりしているために値がつかず山林に放置されていた間伐材も有効活用し、林業振興の起爆剤とする狙いがある。林野庁も木材の一括買い取りシステムは全国的にも珍しいとして注目している。 同センターは渋川市白井に建設を予定している。総事業費は5億8900万円で国と県が7割、県森連が3割を負担する。運営は県森連で、2011年度からの本格稼働を目指す。取り扱う原木は年間約3万立方メートルになるという。 木材は太さや曲がりの有無などによりA~Cの3ランクに分けられる。A材は主に住宅の柱などに使われる。一方、細かったり曲がったりするため合板や集成材に使われるB材、チップとして利用されるC材は少量では採算があわず、ほとんど利用されていないのが現状だ。 センターでは、A~C材を選別せずに一括して買い取り、用途に応じて契約工場や民間業者に販売する。原木の買い取り価格は、市場価格より高めの値段を設定する方針で、当面は1立方メートルあたりA材が1万円、B材が7千円、C材が4千円を予定している。 従来の生産設備では、チップは少量しか生産できず、製材業者や製紙工場への販売は難しかった。県は、一括買い取りで大量生産が可能になれば販売も可能になるとみている。C材はバイオマス発電の原料としても売り込む考えだ。 生産者がセンターに持ち込む際の規格も、太さや曲がりの具合に関係なくすべて3メートルの長さに統一されるため、生産者が仕分けにかけるコストを削減できるというメリットもある。 ただ、取り扱う木材が付加価値の低いB、C材に偏ると利益が出なくなるおそれもある。採算に見合うには、木材の35%以上がA材となる必要があるという。 県森連の八木原勇治専務は「これまでの切り捨て間伐から利用間伐にかじを切り、林業再生を目指したい」と話している。  ◆間伐材の85%、放置が現状 群馬は関東一の42万7千ヘクタールの森林面積を誇る。一方、森林面積に比して製材工場は少なく、材木の生産量は栃木県の半分にとどまっている。木材生産の不振は、林業離れや山林の荒廃を招く一因にもなっている。 県産材の7割を占めるスギは、ピークだった1980年には1立方メートルあたり3万8200円だったが、安価な輸入製材の進出や新規住宅着工数の減少で近年は同1万円前後で推移している。生産コストに見合う利益が出ず、間伐された木材も85%が放置されてきた。 林業従事者も00年度の1063人から06年度には604人まで減少した。08年度は国などが温暖化対策で森林整備事業を促進したことが「追い風」となり720人に増加したが、森林経営は厳しく人手不足の解消までには至っていない。