ID : 15143
公開日 : 2010年 2月26日
タイトル
なるほドリ:「バイオマス」って何? /奈
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/nara/news/20100224ddlk29070540000c.html
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元urltop:
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写真:
 
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「バイオマス」って何?
 ◇再利用できる有機資源 生ごみは堆肥、間伐材は燃料に なるほドリ 五條市の「バイオマスタウン構想策定委員会」が構想書を市長に答申したというニュースが先日あったけど、「バイオマス」って何なの?
 記者 生物を意味するバイオと量を意味するマスが結びついた生態学の専門語ですが、現在では「再生利用が可能な生物由来の有機性資源」という意味で使われています。
 Q どんな物があるの?
 A 五條市の構想書では、家畜の排せつ物や家庭の生ごみ、廃食用油、間伐材などの木質、農作業で出る果樹のせん定枝や稲わらなどを挙げています。果樹や畜産、野菜農家が多く林業も盛んな土地ですが、これまではごみとして扱ったり、放置していた物です。
 Q それらは、どのように使うの?
 A 生ごみや稲わらなどは堆肥(たいひ)にして農地に返し、木質は発電などの燃料、廃食用油はディーゼル用燃料にします。
 Q そもそも、なぜバイオマスが注目されるようになったのだろう。
 A 1980年代以降、地球温暖化や石油資源の枯渇、人間活動の環境への負担増への懸念が強くなり、「持続可能な発展」の必要性が国際的に指摘されるようになりました。日本でも93年に制定した「環境基本法」で、「限りある環境が、人間の活動による環境への負荷によって損なわれるおそれが生じてきている」とし、「環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら持続的に発展する」社会の構築をうたっています。バイオマスについてのとり組みは、この流れの中にあります。
 Q じゃあ、比較的最近のことなんだね。
 A わが国では、古くから家畜のふん尿を堆肥にするなどしてきました。むしろ、昔からの知恵が見直されたという面もあります。東吉野村が今年度、村営の宿泊施設「ふるさと村」に薪(まき)ストーブ3台を設置したのも、木質バイオマス資源活用の一環としてです。
 Q 課題もあるんだろうね。
 A 施設が必要な事業もあり、回収のシステムづくりも欠かせません。原油価格が高騰してトウモロコシなどのバイオ燃料が注目されましたが、このトウモロコシを栽培するために大量の石油が消費されているという指摘もあります。バイオマス利用が「循環型社会の形成」の一環と言われることもありますが、むしろ、資源を大切にし、繰り返し使うやり方だと考えた方が、分かりやすく、長続きするのだと思います