ID : 15289
公開日 : 2010年 3月10日
タイトル
竹生島が死んでいく… 大繁殖で森林の3割“壊滅”--県調査 
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20100309ddlk25040428000c.html
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元urltop:
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写真:
 
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◇植林検討も「焼け石に水」 カワウの大繁殖で樹木が枯れる被害が広がっている竹生島(長浜市)で、島の森林の約3割が壊滅的な状況に陥っていることが、県自然環境保全課の調査で分かった。枝葉がわずかに残る「赤信号」の地域を合わせると7割を超え、調査を始めた3年前と比べ約3倍に拡大。県は植林も検討しているが、「現状では焼け石に水。個体数が落ち着くまで駆除を続けるしかない」としている。【安部拓輝】
 竹生島は琵琶湖北部に浮かぶ約14ヘクタールの島で、多数の重要文化財を持つ宝厳寺や都久夫須麻神社などがある。琵琶湖を望む風光明媚(めいび)な景観で知られ、港を除く地域は琵琶湖国定公園の特別保護区に指定されている。
 県によると、カワウの植生被害の増加を確認したのは90年。生息数が減っていた当時は保護の対象で植林対策を施したが、96年以降は被害が島全体に広がり全国有数のカワウのコロニーに。現在は寺社のある山頂や港の周辺以外はタブノキや杉などが立ち枯れ、島北部では岩肌や地面が露出している。
 国の委託を受けた県は07年度に植生調査を開始。立ち枯れ具合を点数化して50メートル四方に区切って5段階で評価したところ、3年間で壊滅的な地点は6カ所から18カ所に、枝葉がわずかに残る「赤信号」の地点は7カ所から23カ所に急増していた。県自然環境保全課は「植林しても営巣のために引き抜かれる。当面は見守るしかない」と頭を抱える。
 昨秋の生息調査で個体数が前年比6割減の3万羽まで減り、銃器駆除や巣の撤去に一定の効果も出ているが、カワウが他の地域に避難しただけの可能性もあるという。県は来年度予算案で対策事業に約2500万円を計上し、4000羽程度まで減らそうと駆除を続ける方針だ。