ID : 15433
公開日 : 2010年 3月22日
タイトル
健全な森プロジェクト 林業効率化と環境両立
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新聞名
岐阜新聞
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元URL.
http://www.gifu-np.co.jp/tokusyu/2010/gifu_kairyu/4/gifu_kairyu4_8.shtml
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元urltop:
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写真:
 
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林業効率化と環境両立
県産材にこだわった木造住宅部門に活路を見いだす鷲見製材の鷲見隆夫社長=郡上市白鳥町中津屋、長良ウッド協同組合貯木場 国の新生産システム事業はいわゆる川中から川下の整備。県が中津川市に誘致、来春稼働する全国初の内陸型国産材合板工場も同様だが、川上部分で県が進める「森プロ(健全で豊かな森林づくりプロジェクト)」も今、全国の注目を集める。
 「単なる木材生産プロジェクトでなく、将来の森林づくりに向けて持続可能な林業経営を目指すもの」と、県林政部素材流通課の中村幹広さんは話す。
 具体的には、500ヘクタール程度の森林をモデル団地として環境林と生産林に分け、生産林は施業の集約化や路網開設、機械導入、コスト分析などのシステムづくりで効率化、山主にも利益を還元する。また、こうした施業の結果が環境保全に反映されるよう、森林機能を確認しながら進める。
 2007年度からの5カ年事業で現在12地区を認定し機械導入交付金や間伐材搬出補助金といった既存制度を活用して集中支援。新年度はさらに4地区が増える見込み。毎月のように催される研修会や、事業の歩みを評価し、知識・技術のレベルアップを図る有識者によるフォローアップ委員会は、当事者の意識高揚にも役立っているという。
 県土には、国有林を含めて全国5位、86万6千ヘクタールもの森林がある。森林率82%は2位、民有林面積は3位だが、このうち42%を占める杉、ヒノキなどの人工林には放置林や荒廃した森林も多い。
 「見てください。この辺りは杉を植えた山ばかりだが、切る人がいない、安いから切らない、売れないから切れないという3点セットを何とかしないと」
 長良川上流の郡上市白鳥町で鷲見製材社長の鷲見隆夫さん(59)はこう話し、葉を落として白い雪肌を見せる広葉樹林と好対照で黒い塊が圧倒する周囲の山々を指さした。
 同社は製材と木造住宅「ひだまりほーむ」事業を展開。鷲見さんは同市明宝で郡上森林組合が取り組む「森プロ」に特注した「葉枯らし天然乾燥」の杉や「東濃ひのき」などの県産材にこだわった地産地消の木の家の暮らしを提案。ぎふ証明材普及協議会長でもある鷲見さんは「どこの山で誰が切った木か分かる「顔の見える家づくり」を通じて故郷の山を何とか良くしたい」と熱い思いを語った。