ID : 15523
公開日 : 2010年 3月30日
タイトル
水と緑の地球環境:間伐材を授産施設に つながる森プロジェクト、運搬費確保が課題
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/select/science/news/20100330ddm012040151000c.html
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元urltop:
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写真:
 
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静岡県掛川市で間伐など森林再生活動を展開している市民団体・時ノ寿の森クラブが、木材価格の値上がりで頭を抱える東京都大田区の障害者授産施設に間伐材4トンを搬入、寄付した。同クラブと国土緑化推進機構、毎日新聞社が推進する「つながる森プロジェクト」の一環。昨秋にも、集中豪雨の被災地に間伐材の木炭を住宅脱臭用に寄付した。林地にたまる一方の間伐材だが、地域を支える一助になっている。両者をつなぐ役割として、ボランティア組織が活躍しているが、搬出、運搬費を捻出(ねんしゅつ)する仕組みづくりが課題だ。
 この施設は、知的障害者の所員70人が通う大田区立くすのき園(井上一雄園長)。材木店やホームセンターで木材を購入し、所員がキーホルダーなどの小物を製作、販売してきた。しかし、2年前と比べると材料価格が約3割上昇。アイデアを出し合って新製品を開発するなど、所員の工賃にしわ寄せが及ばぬよう工夫している。
 木材価格は、中東諸国や中国による欧州、カナダ産の大量買い付けなどを背景に値上がりしている。そこで、同プロジェクトで運搬費用を出し、同クラブ員がスギとヒノキの間伐材を積んだトラックを運転、ボランティアで東京まで搬送した。トラックは同市の製材店が協力、提供した。
 木炭の寄付は、昨夏の集中豪雨で死者・不明者20人などの被害に遭った兵庫県佐用町の被災者に昨年10月、間伐材の木炭650キロを送った。被害拡大の要因に森林荒廃も指摘され、被災地支援のNPOの呼びかけに応えた。輸送費は、運送会社などが負担した。
 クラブの松浦成夫会長は「ヤマでは間伐材が放置される一方で、都市部では小さな需要がたくさんある。行政もかかわって運搬コストが確保できるシステムさえできれば、我々市民団体やNPOが入ることで大きな効果が期待できるはずだ」と強調する。【山本悟】=このコーナーは今回で終わります