ID : 15719
公開日 : 2010年 4月 9日
タイトル
間伐材で作った服
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新聞名
エキサイト
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元URL.
http://excite.co.jp/News/bit/E1270525331884.html
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元urltop:
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写真:
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「夏涼しくて、冬暖かい」とは、木の家によく用いられるキャッチフレーズ。自然エネルギーを利用して造った木の家は、それほどまでに快適なのか。
そんな快適な“木”を素材に、服を作ったブランドがある。株式会社アーモンド・アイのデザイナー・白浜利司子さんが、間伐材を素材にした衣服を製作・発表したのだ。
白浜さんのブランド「RITSUKO SHIRAHAMA」は、東京コレクションにて1988年よりファッションショーを毎年開催。近年では“環境問題”をテーマとした衣服を発表していた。それが、今年の3月に開催されたファッションショーでは、テーマどころか素材自体を「木」にしてしまったというから、全くもって大胆至極。
同ブランドが、間伐材で服を製作したのには理由があった。白浜さんがプライベートでの旅行中、森の中に入る機会を得たときのこと。そこで、ガイドさんから「森は豊かに見えるけど、実は病気なんです」といった解説を聞き、そこで受けた衝撃が彼女を動かした。
国内で植林された人工林の中でも、問題なのは放置された人工林。放置されると、どういう事態が巻き起こるか? 「放置され、間引きされずに密集し、水が行き届かなくなった森は貧弱になる」ガイドさんからこのような説明を受けた白浜さん。今までの「木を伐採してはいけない」から、「木を間引きして、再利用しなければ」という考えに180度変わるほどの経験だったそうだ。
そこで、「間伐材を使わなければ」という思いを持ったのだが、どう使えばいいのか?「ファッションデザイナーだからこそ、“ファッション”というツールを使って、みんなに間伐材について知ってもらおう」この決意が、“間伐材で作った服”を誕生させた。
今回は、徳島県の間伐材を扱うメーカーから、スギ・ヒノキ・クルミなどの木からできた間伐材を仕入れ、それを素材にしてみた。だが、言うのは簡単。やるのは難しい。何しろ、間伐材は一枚の紙のような形状で、後ろが透けて見えるくらいに薄い。その対処法として考えたのは、間伐材の後ろに紙を貼ること。これで、強度をアップ。そんな間伐材を1ミリ以下にし、縫い合わせて、ハイセンスな服に仕上げてみせた。
そして出来上がった、この“間伐材で作った服”。あくまで、ファッションショーに向けて製作されたものだった。商品化にするには、課題もあるだろう。柔軟性の問題、メンテナンスの問題……。だが、実際の商品化も夢ではない。最近の風潮として、エコを取り入れたファッションは増えてきている。事実、紙で作った服なども売られている、この昨今。間伐材を素材にした衣服が店頭に並ぶ。そんな日が、もしかしたら訪れるかもしれないのだ。