ID : 1860
公開日 : 2006年 10月17日
タイトル
松食い虫被害拡大 被害木を伐採駆除へ
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=113266
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元urltop:
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写真:
 
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紀南地方の山間や防潮林で、松食い虫による枯死が広がっている。今年はここ数年で最も多い被害が出るとみられ、県森林整備課は、警戒を強めるとともに被害面積の調査を急いでいる。西牟婁振興局林務課は被害拡大を防ぐため、12月から被害木を切り倒し、駆除する。

 松食い虫の被害は、マツノマダラカミキリに寄生するマツノザイセンチュウが病原体となって発生する。
 カミキリは5~7月にかけて健康な松を飛び回り、若い枝の樹皮を食べて産卵に備える。その時、カミキリの体内にあるセンチュウがかみ傷から松に侵入して感染する。秋になると、センチュウで弱った松にカミキリが産卵する。木の中で生まれ、成長したカミキリにセンチュウがまた寄生し、春から初夏にかけて飛び出す。カミキリの成虫は体長3、4センチ、センチュウは1ミリ以下。
 県林業試験場(上富田町生馬)は、被害が目立ってきた要因として、夏季の高温と少雨で、カミキリの活動が活発になったのではないか、と推測する。さらに被害に遭いやすい10年生以上の木が増えてきたことも挙げる。
 今年のカミキリの出現は、平年より10日遅い5月20日ごろから始まり、6月下旬にピークを迎え、7月20日ごろまで続いたという。和歌山地方気象台によると、5月から7月の平均気温は平年より0・4~0・7度高く推移している。降水量は5月と6月が平年より少なかった。
 県森林整備課の調べによると、県内の過去の被害面積は、1996年(890ヘクタール)と97年(745ヘクタール)、99年(655ヘクタール)が多く、ここ6年は582~444ヘクタールで落ち着いていた。今年は99年に次ぐ被害になるとみられている。「まだ調査中で詳しいことは言えないが、現地を見た感じではここ数年では大きな被害になる可能性がある」と話している。
 1度センチュウが入って発病すると治療はできない。被害拡大を防ぐには、カミキリが飛び出すまでに切り倒して燃やすか薬剤をかけて駆除するしかない。西牟婁振興局林務課では、白浜町内の志原海岸や中の大浜、三段壁など、重要な松林として指定されている所で12月から来年2月にかけて切り倒す。10月中にどの被害木を対象にするかを調べる。