ID : 2082
公開日 : 2006年 11月15日
タイトル
「日本の木、自給を」 植林地を視察
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=115024
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元urltop:
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写真:
 
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18、19日に田辺市龍神村で開かれるチェーンソーアート大会でショーをしたり審査員を務めたりするため来日している、ドイツの森林警備隊員アンドレアス・マーティンさん(49)が14日、龍神地域の植林地を視察した。マーティンさんは「熱帯雨林が伐採され、日本にどんどん輸出されている一方で、日本には出荷を待っている木がたくさんある。なんとかできないのか」と問題提起した。

 マーティンさんはドイツ・ザクソン州森林警備隊員を務めるかたわら、トップクラスのチェーンソーアーティストとして活躍している。特に、来年のえと、イノシシの作品を得意としている。
 視察には、地元のチェーンソーアーティスト城所啓二さん、田辺市森林局や龍神村森林組合の職員、林業関係者ら約15人が同行、案内した。通訳は同市龍神村出身でドイツ人を夫に持つ奥野哉子さん(27)が務めた。
 午前中は、龍神地区の樹齢約100年のスギ、ヒノキの植林地を歩いた。午後は、殿原地区の樹齢約150年のスギ、ヒノキの伐採現場を訪れ、架線を使って集材する様子や苗木を植えた現場を見学した。
 日本の林業は、ドイツの林学を基にしている。しかし、マーティンさんによるとそうした森づくりが、ドイツでは行き詰まったため、現在は一斉植林や皆伐をせず、何種類もの木をさまざまな年代で植えるのが主流だという。
 伐採は、機械を使って3交代で作業するため、1人で1日200立方メートルを生産できる。日本では数立方メートルのため、地元の関係者らは生産能力の違いに驚いていた。
 また、互いに材の値段を質問し合ったが、ドイツでは人件費や機械の経費が日本の3分の1程度だった。
 マーティンさんは、日本が木材を大量に輸入しているため、これほどの森があるとは想像していなかったという。しかも、急な斜面に植林して伐採し、架線を駆使して出荷していることに驚いていた。
 チェーンソーアート大会は、龍神ドームで開かれる。マーティンさんのショーは、18日午前11時半からと19日午後0時半から。また、20日、紀州林業懇話会と龍神チェンソーカービング組合準備会主催の講演会で、森林環境などについて話す。



【ドイツの森林について説明するアンドレアス・マーティンさん(左)=14日、田辺市龍神村龍神で】