ID : 2430
公開日 : 2007年 1月10日
タイトル
ヒノキの皮の活用方法探る 木曽山林高の林業科
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新聞名
信濃毎日新聞
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元URL.
http://www.shinmai.co.jp/news/20070110/KT061228CUI090015000022.htm
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元urltop:
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写真:
 
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ヒノキの和紙を使ったうちわなど、木曽山林高校(木曽郡木曽町)の林業科がヒノキの皮や小枝の新たな活用方法を探っている。例えば皮は寺社の檜皮(ひわだ)ぶきを除くと一般に利用されておらず、木を育てている者として「もったいない」との発想だ。生徒のアイデアを生かした特産品につなげ、地域の産業に貢献したいと張り切っている。
 現在取り組んでいるのは、林業科の授業ウッディークラフトを選択した3年生が中心。演習林で間伐したヒノキの丸太からはいだ皮の内側を用い、和紙作りとほぼ同じ工程で手すきの紙にした。業者から取り寄せた竹製の骨組みに張り付け、「ヒノキうちわ」が完成。間に樹皮を挟むなどして、香りや風合いを加えることも可能だ。
 このほか、ヒノキの皮で毛糸を染めて帽子を編んだり、皮の外側を空き缶に巻き付けた台座でミニ門松を作ったり。小枝はインテリア用品に試作している。また、間伐材でテーブルとベンチを作って地元の幼稚園に寄付するなど、材の利用拡大も模索中だ。
 指導に当たっている高島顕教諭は「環境問題が注目されている中、マグロをトロだけ食べて、あとは捨てるような木の扱い方をしたくなかった」と話す。今まであまり顧みられなかった素材を商品化することで、地域の産業に貢献できるとの読みもあった。
 木曽山林高は4月、木曽高と統合し、木曽青峰高となる。林業科は森林環境科となり、ビジネスとサイエンスの2コースを設ける。新たに生産から加工、販売まで一貫して学ぶことになるビジネスコースの柱に、商品開発を据える考えだ。
 全国的にも南高梅やサケの中骨缶詰など、地元高校の専門学科が開発に深くかかわった商品がある。高島教諭は「木材産業が盛んな地域に根差す高校として責任がある」とする。「生徒は、方向を示すだけで大人以上のセンスを見せる。そんな感性を生かしていきたい」と期待している。