ID : 2948
公開日 : 2007年 3月 7日
タイトル
首都圏の建築業者が植林 匠の森プロジェクト
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新聞名
紀伊民報
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元URL.
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=120854
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元urltop:
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写真:
 
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首都圏の建築業者らが、田辺市内の製材業者と協力して市内にスギやヒノキを植林し、60年間育ててから伐採して家づくりに使う「匠(たくみ)の森プロジェクト」を始める。関係者は「植林、育成、伐採という一連の循環を、木材を使う立場にある企業が取り組むのは国内でも珍しい。一般の人にもさまざまな形で参画してもらい、山と街をつなぎたい」と話している。

 植林するのは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の建築業者23社でつくる協同組合「匠の会」。田辺市新庄町の製材業「山長商店」が植林地を提供する。
 匠の会は1997年、山長商店と提携し「樹の家」として樹齢50~60年の紀州材を使った住宅を年間150~170棟、10年間で約1500棟建築した。同会は、紀州材を「強度、耐久性、光沢、色つやに優れている」とPRしている。
 植林地は、山長商店が所有する田辺市深谷(旧大塔村)の約2ヘクタールの斜面。計約1万本のスギやヒノキを植える計画。18日には、地元や県外の子どもらを集めて1回目の植林「匠の森ツアー」を開催する。当日は植生観察会なども計画している。
 5月23日には、匠の会の定期総会を10年ぶりに田辺市で開き、翌24日に植林地で地元小学生らと照葉樹を記念植樹する予定。将来的には、子どもらに時間をかけて森林内の生態系を観察・記録させたり、料理小屋やアスレチック遊具を作らせたりして植林した山で遊び、学ぶ機会をつくりたいという。
 同会によると、環境団体や企業などの植樹活動は、環境保全を意識して照葉樹を植えることが多いが、「匠の森」では、建築材になるスギとヒノキを60年育ててから伐採して住宅建築に使い、山主にも利益を還元するのが大きな違いという。
 匠の会の千葉弘幸理事(埼玉県)は「国産材の需要が不安定な中、山長商店と提携して10年目の節目に山に恩返しをしたい。同じような活動が全国で起きるきっかけになれば」と話している。