ID : 3281
公開日 : 2007年 3月28日
タイトル
100種類の木でスプーン 安芸林業事務所の職員
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新聞名
高知新聞
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元URL.
http://www.kochinews.co.jp/0703/070328headline09.htm
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元urltop:
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写真:
 
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100種類の木でスプーン作り――。「木のスプーン」作りに取り組む県安芸林業事務所の林業普及指導員、福留将史さん(39)は、いろいろな種類の木を使ったスプーン作りに挑戦。このほど100種類目が完成した。温かな手触りと、さわやかな“森の香り”を放つ大小さまざまなスプーンで、福留さんは「多くの人に木のぬくもりを伝えたい」と声を弾ませている。
 祖父が木びき職人で、幼いころから木に親しんだという福留さん。県の「木の一日先生」事業で森林環境教育にも携わっており、県内の小学校や幼稚園などで森林への理解を深める授業や木工教室を積極的に引き受けている。
 福留さんが木のスプーンに出合ったのは5年ほど前。知人から「これ知っちゅうかえ」と1本を手渡された瞬間、感動で動けなくなったという。
 「まるで象牙のような感触に一気に心が引き込まれ、『うわあ、これ作りたい』と思いました」と福留さん。以来、独自に作り方を研究し、木工教室でも子どもたちに教えるようになった。
 製作方法は、間伐材や剪定(せんてい)された20センチほどの木をなたと小刀で徐々にスプーンの形に整える。丁寧にやすり掛けした後、エゴマ油などを塗って完成だ。
 「木はいくら触っても飽きない。木が人間を包み込んでくれるんです」と福留さん。木工教室では木を手にした子どもたちはみんな、スプーン作りに集中するという。
 スプーンに加工したのは杉やヒノキのほか、ユズやバリバリノキ(アオガシ)、ボケなど普段は製材されないものまでさまざま。2月に何げなく使った木の種類を数えてみたところ約90種類になっており、「100まで作ってみよう」と一気に製作し、100種類目が完成した。
 山積みされた木のスプーンを前に、福留さんは「削る感触が本当に気持ちいいんです」と目を細めていた。