ID : 3391
公開日 : 2007年 4月 4日
タイトル
上ノ国ブナ林 計画の倍近く伐採 若木も乱伐、過剰分778本
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新聞名
北海道新聞
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元URL.
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/18567.html
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元urltop:
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写真:
 
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林野庁北海道森林管理局(札幌)による桧山管内上ノ国町のブナ天然林(保安林)の過剰伐採問題で、伐採総数は計画の一・九倍の千六百六十一本だったことが、北海道新聞に開示された同局の公文書で分かった。間伐による若木育成の目的を逸脱し、計画外の直径二十六センチ未満の若木六百七本も含まれていた。林野庁側は、伐採の受注業者のミスなどを理由としているが、業者は否定しており、貴重な天然林の管理体制が問われそうだ。
 この問題では、札幌の弁護士らが三月中旬、二百七本以上の過剰伐採について森林法違反(窃盗など)容疑で、伐採事業を発注した同局桧山森林管理署(同管内厚沢部町)の当時の署長らを告発。函館地検が受理し、捜査を始めている。
 同局の公文書などによると、伐採は上ノ国町の造材会社などで構成する共同事業体が二○○五年九-十月に実施した。
 計画では、直径二十六-八十六センチのブナなど八百八十三本が伐採対象だったが、実際には計画区域内外の国有林・道有林の計七百七十八本が過剰に伐採された。
 業者との契約では千七十七立方メートル分の丸太を生産、同署が代金千五十万円を支払う予定だったが、実際の生産は過剰伐採にもかかわらず八百五十五立方メートルにとどまり、支払額は九百五万円だった。同局は昨年九月、計画区域外の過剰伐採(四百三十五本)について「署員が区域境界線を誤認したため」と発表。区域内の過剰伐採については今回、桧山森林管理署は「作業の邪魔になる支障木を(受注業者が)多数切ってしまったため」と説明する。
 保安林の伐採現場で集材路造成などに邪魔となる支障木を計画外で切る場合は、事前調査などの内部手続きや道との協議が必要となる。しかし、こうした協議などは当時、行われていなかった。
 伐採した上ノ国町の造材会社役員は「支障木があると森林管理署員に伝えたが、何も言ってこないので伐採した」と証言する。これについて、当時の同署幹部は「業者から正式な報告はなかった」と説明。過剰伐採の責任は業者にあるのか、との北海道新聞の取材に対し「結果的にそうなる」と述べた。
 同署と会社役員との食い違いや、若木を含めた大量伐採の責任などについて、同局は「告発にかかわるのでコメントできない」としている。