ID : 3983
公開日 : 2007年 6月 3日
タイトル
温暖化対策の「植樹」に関心 批判意見も
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新聞名
CNN Japan
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元URL.
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200706030003.html
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元urltop:
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写真:
 
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米ニューヨーク州オールバニ(AP) 車やエアコンを使う代わりに、木を植えよう――。地球温暖化の主因とされる二酸化炭素排出を「打ち消す」ために、途上国などで植樹を進める運動が関心を集めている。米俳優レオナルド・ディカプリオによる大規模な植林などの例が有名だが、一般市民が参加できるプログラムも増加中。ただ、一方には打ち消しの効果を疑問視する声もある。

人間の活動で排出される二酸化炭素は、温暖化の主な原因とされている。一方、植物は二酸化炭素を吸収して光合成を行う。そこで生まれたのが、樹木を植えることによって排出分を相殺しようという発想だ。最近では、英ロックバンド、コールドプレイが、CDの製作過程で排出する二酸化炭素を吸収させるため、インドにマンゴーの木1万本を植えて話題を呼んだ。また米デルタ航空は来月、利用者がインターネット上でチケットを購入する際、国内線なら5ドル50セント、国際線なら11ドルで、植樹を申し込めるサービスを開始する。デルタ航空と提携する非営利組織(NPO)、コンサベーション・ファンドでは「簡単な手続きで大きな貢献ができる」と、参加を呼び掛けている。

ネット上ではこのほかにも、「40ドルで途上国に400本の植樹」(ツリーズ・フォー・ザ・フューチャー)など、多くのNPOが市民参加型のプログラムを実施している。申し込み希望者はまず、「車を何キロ運転するか」「電気をどのくらい使っているか」「飛行機はよく利用するか」などの質問に答える。これに基づいて本人の二酸化炭素排出量と、それを打ち消すのに必要な樹木の本数が自動的に算出される――というのが、一般的なパターンだ。

しかし、地球上で排出される大量の二酸化炭素を、植樹で打ち消そうとするのは「非現実的」と主張する専門家も多い。03年の統計によると、化石燃料を燃やすことによって排出された二酸化炭素は、全世界で年間73億トン。これに対し、植えられた木が100年間で吸収する二酸化炭素は、「一本につき5-6トン」(コンサベーション・ファンド)にすぎないという。植えられた木が吸収する二酸化炭素量は「木の種類や樹齢、植える場所によってまったく違う」との指摘もある。カナダ・ビクトリア大で温暖化問題を研究する専門家、アンドリュー・ウィーバー氏は「人々が植樹に参加することで、温暖化対策に貢献した気分になってしまうのは危険。何の解決にもなっていないのが現実だ」と、手厳しく批判する。

一方、植樹プログラムを実施するNPOのひとつ、カーボンファンドのエリック・カールソン氏は、「木を植える運動は、われわれが市民に提供する多数の選択肢のひとつにすぎない」と強調。「代替エネルギーの普及や、エネルギー効率の向上に協力するプログラムもある。また、日常生活の中で省エネを心がけることも立派な貢献だ。それぞれに長所も短所もあるが、最悪なのはこういった地道な努力を『偽善』と呼び、何もしないことだろう」と話している。