ID : 4672
公開日 : 2007年 9月 9日
タイトル
温暖化対策で数値目標 APEC首脳会議、シドニー宣言採択
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新聞名
中日新聞
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元URL.
http://www.chunichi.co.jp/article/world/news/CK2007090902047495.html
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元urltop:
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写真:
 
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シドニーで開かれているアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は八日、深刻化する地球温暖化問題に域内全体で対応するため、省エネと森林面積の数値目標を盛り込んだシドニー宣言を採択した。
 米国、中国という、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出大国を含め、世界全体の排出量の六割を占める環太平洋地域での取り組みの一致は、京都議定書後をめぐる温暖化防止の新たな枠組みづくりへの国際交渉に大きく影響しそうだ。
 宣言は、将来に向けた温暖化対策として、目標を共有するすべての国が参加できる包括的な仕組みや、国際レベルでの対策と国内措置とを連動させる柔軟性、低排出・ゼロ排出エネルギー源など技術面でのアプローチなどを重視するとした。
 数値目標は宣言の行動計画に明記され、省エネの目安になるエネルギー効率を「二〇三〇年までに〇五年比で25%以上改善」、温室効果ガスを吸収する森林面積は「二〇年までに少なくとも二千万ヘクタール増加させる」とした。いずれも拘束力のない努力目標。達成義務を課した場合「国内の経済発展の妨げになる」と主張した途上国に配慮した。
 安倍晋三首相は採択に先立ち「温暖化防止をめぐる今後の国際交渉を前進させる原動力になる」と発言し、宣言の中身を高く評価した。日本政府はAPECでの成果を来年七月の主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)につなげる構えで、「ポスト京都」の枠組みをめぐる国際議論での主導権確保を目指す。
 首脳会議ではほかに、世界貿易機関(WTO)の新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)の年内妥結を促す声明を採択。九日は中国産食品への有害物質混入を背景とする食の安全確保などを話し合い、全体の首脳宣言を採択して閉幕する。
◆シドニー宣言骨子▽京都議定書後の枠組みで、グローバルな目標を共有するすべての国の参加、国内事情の尊重、原子力を含む代替エネルギーの役割などの重要性を確認。
▽2030年までに域内のエネルギー効率を05年比で25%以上改善。
▽20年までに森林面積を2000万ヘクタール増加。
▽再生可能エネルギーを研究する「アジア太平洋エネルギー技術協力ネットワーク」(APNet)、「森林経営・再生のネットワーク」の設立。